第6回リノベーションスクール@北九州 選考総評

2013.12.31

 遊休ストックを活用した新たな都市再生手法として、「小倉家守構想(2011年3月〜)」のもと、北九州にて2011年8月から夏と冬の半年に1回のペースで開催してきたリノベーションスクールも、今回で第6回を迎えることになりました。

 これまで小倉家守構想およびリノベーションスクールによって、小倉中心市街地に約250名の新規事業者/雇用者を生み出せたこと(2013年9月現在)、対象エリア商店街の歩行者が約1,400名(2012年度歩行量前年比より)増加したことなど、講師陣と受講生、そして地元の方々とともに、まちの賑わいづくりに寄与して参りました。2013年10月には、これら取り組みの功績が認められ、「リノベーションによる小倉魚町の都市再生プロジェクト」として平成25年度 土地活用モデル大賞審査委員長賞を受賞いたしました。

 また、2013年11月27日〜29日には熱海市で縮小版スクールを開催、2014年1月30日〜2月1日には田辺市、同年2月20〜23日には和歌山市でも開催予定と、リノベーションスクールが北九州に留まることなく他地域へと展開されはじめています。さらに、これまでのスクール受講生が、スクールでの体験と出会いをきっかけに、各地でリノベーションまちづくり活動をスタートさせているとの報告もあがっています。このように、着実にリノベーションまちづくりの輪が全国各地に広がっていることを関係者一同強く実感しております。

 このことは、今回の1次募集も全国各地から総勢72名と沢山の応募を頂いたことにも如実に表れています。松村秀一先生は、『建築—新しい仕事のかたち(2013年12月,彰国社)』で、建築は「箱の産業から場の産業へ」と転換していくと予言されています。リノベーションスクールは、ストック(空間資源)を活用して全国各地固有の根本課題を解決することであり、松村先生の言葉を借りると、場の産業化を加速させることを意図しています。応募者から寄せられた志望動機からは、短文ではあるものの、それぞれの専門領域から「場の産業」の可能性を自ら開拓していこうとする強い意志が伝わりました。加えて、前回スクールでは、コース定員の問題から、同数程度の応募がありながら約半数の方には受講をお断りしないといけない状況でした。今回は、できるだけ多くの方に参加して頂けるようということもあり、コースを拡大して定員を倍増させました。結果、多くの方に受講して頂ける受け皿をつくることができました。

 評価は、今回も3名の選考者が5段階で行いました。結果は総じて、①社会や地域、あるいは身近な生活環境に対する問題認識、②その問題を解決するための持論や仮説、③スクールで何を得ようと思っているか、④得たものをどのような実践へと結びつけようとしているのか、について、それぞれ具体的な表明が見受けられたものは高得点であるとの傾向が顕著でした。今回ご期待に添えなかった方々に関しましては、2次募集も予定しておりますので、是非とも再挑戦して頂ければ幸いです。

 最後になりましたが、前回スクールでは、開催期間中に関連イベントも含めて「リノベ祭り」と題し、総計2,700名の方々に参加して頂きました。今回は、スクール本体とともに関連イベントも倍増させ、リノベーションまちづくりの現場として「リノベ祭り」を更に盛り上げていく予定です。日程の都合等から4日間の受講を断念した方にも、楽しんで頂ける単発イベントを日々用意しております。是非ともスクール期間中に北九州にお越し頂き、新しい時代へと誘う風を肌で感じてください。

                                      リノベーションスクール@北九州代表 徳田光弘

選考委員会

 

委員長 徳田 光弘(第6回リノベーションスクール@北九州 代表)

委員  片岡 寛之(第6回リノベーションスクール@北九州 副代表)

委員  嶋田 洋平(株式会社 北九州家守舎 代表取締役)

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